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七田校長の「パソコン音痴からの道のり」5
~ 国の「行政手続きの電子化」という動き ~
2000~ 行政手続きの電子化
職場は「行政手続きの電子化」という国全体の大きな動きに巻き込まれていた。2000年、電子署名法の制定や、個人情報とのからみで問題にもなった自治体の住基ネットなども、みんな根っ子は同じ。
法律に謳っている国の手続きは例外なく電子化するという決定であり、国民の利便性というより、電子化そのものが目的化していたフシもあったが、これを受けて、インターネットを介した某税金の電子申告システムの開発が自分の仕事の中心に。GPKI、データの暗号化、電子署名、認証システムといった事柄を、いやというほど勉強することになった。
さらに、継続してシステムの開発や運用管理に担当者として携わり、これらに没頭する日々。
そのほか、電子申告システム導入後は、全国の商工会議所で開催される申告説明会で講師として全国を回るほか、申告者向けマニュアル、講師用マニュアルを作成したり、講師向けセミナーの講師なども担当した。
干支のイラスト年賀状
プライベートでは、Illutratorというソフトを使って、パソコンでイラストを描き始める。
油絵はともかく、デザイン的なものにはずっと興味がなかったのだが、描いてみたらこれがけっこう楽しくて、毎年干支を題材にしたイラストをパソコンで作成し、年賀状に入れるようになった。
「不謹慎」、「定説に背く」をコンセプトに作成しているため、年賀状を受け取った方の中には「新年早々・・・」と眉をひそめる方もいらっしゃるかとは思うが、私に直接自粛を進言する方がこれまでいないので、調子に乗って描きつづけている。
干支イラスト年賀状↓
アリスの記念日↓
最初、「絵を描く」という極めてアナログな作業を、「CG」、つまり、パソコンというデジタル機器で行うことのギャップを心配していたが、やってみて、全く問題ないということがよくわかった。
「コンピュータで絵を描いても、アナログの本来の色や形は絶対に出せない!」と主張する人もいるが、実際に私が使ってみた限り、どうやらそういう感じではなさそうだ。本来アナログで表現すべき作業をデジタルで再現する、という感覚が私にはないのだ。
私の中では、素描、パステル画、油彩、版画といった区別と並んでの「CG」、そんな風に整理している。前述の主張は至極当たり前の話だ。それはつまり、そのまま「油彩の筆触は版画では絶対に出せない」という至極当たり前の説明に置き換わる。
さらに言えば、油彩を習得し使いこなすために必要な労力があるのと同じように、CGでもコンピュータという道具を習得し使いこなすための労力がある。
私はわざわざコンピュータを使って、ハガキサイズの小さないイラスト1枚作り上げるのに、何日もかけているのだ(笑)。
つづく
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